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2017.07.31

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荻田氏コラム 「POLEWARDSで挑む南極点無補給単独徒歩到達」Vol.03〜ベンタイル素材の選択〜

ベンタイルを使用することにしたきっかけは、POLEWARDSの開発者から提案があったことだった。なぜいまあえてベンタイルに注目したかといえば、その高い透湿性にある。
私が長年にわたって北極を歩き、衣類でもっとも苦労するのが「汗の処理」である。アウトドアウェアで一般的に用いられる防水透湿素材では、極寒冷地においては汗が透湿発散する前にすべてがジャケット内で凍結してしまう。ミドルウェアが汗で凍りつき、それが身体を冷やす要因になり、またその汗をテント内で溶かして乾燥させるために余計な燃料を消費することとなる。日々の燃料消費が少しずつ増えるだけでも、2ヶ月に及ぶ冒険行となると結果的に多くの燃料を運搬することとなってしまうのだ。
一方、コットン素材で通常の防水透湿素材よりも透湿性が高く、生地自体が汗を吸って発散するベンタイルであれば、これまで悩まされていたジャケット内の汗の凍結をより抑えられるのではと考えた。3月の北極でのトレーニングにおいてベンタイルジャケットを試したところ、これまで使用していた化学繊維のものよりも汗を発散できている感触を得た。高密度に織り込んだ素材のために、防風性もある。

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