一歩一歩積み重ねればどこまでも行ける!~「日本人初!南極点無補給単独徒歩」荻田氏記者会見その3

2018.01.31 | NEWS

引き続き日本人初となる南極点無補給単独徒歩を達成した荻田泰永氏の記者会見の様子をお伝えします!
今回は質疑応答の様子を抜粋してご紹介します。

★過去の記事はこちらから
なぜ南極へ行ったか?次の夢は?~「日本人初!南極点無補給単独徒歩」荻田氏記者会見その2
南極点無補給単独徒歩の道のりとは?~「日本人初!南極点無補給単独徒歩」荻田氏記者会見その1

――南極点に到達した瞬間の気持ちは?
 無事着いて嬉しいかったですが、今回は出発前から成功は疑っていませんでした。今の自分の能力と経験と力があれば、問題なく到達できるだろうという思いはありました。

到達して「あぁ、明日からもう歩かなくていいな。着いたな」という感じです。

 

――今回の冒険で大変だったことは何ですか?

正直いうと、全て想定内で終わらせることができた。冒険は自然の中なので、想定外のことは起きるけど、「ここまでのことは起きるだろう。これ以上のことは起きないだろう」という想定はできていて、それは超えなかった。強いていうなら、単調さとの闘いでしょうか(笑)

 

――「単調さとの闘いということ」について、どう乗り越えたのか?

何事においてもそうだと思うのですが、状況が厳しくなると抗いたくなると思うんです。でも、抗ってもだいたいいいことがなくて・・・特に自然の中だと抗いようがない。「いやだいやだ!」と言ってもどうにもなりません。だから「しょうがないや」「行くしかないや」と諦めて「受け入れる」気持ちが大事なのかな、と思います。相手は自然なので闘ってはいなくて、「歩かせていただいています」と、逃げているんです(笑)

 

――冒険を通じて学んだことは?

私はこれまで長年極地を「自分の足で歩く」という行為を続けてきた。目の前の一歩一歩は小さいけど、それを重ねていけば、1万キロにも2万キロにもなる。一歩一歩重ねていけば、どこまでも行けるんです。それが冒険をやってきて良かったことです。

――冒険の相棒・ソリへの想いはどうですか?

 ソリは北海道・赤平の植松電機さんに作ってもらって、私も一緒に製作をしました。植松電機さんはソリを作ったことはないんですが、声をかけたらお願いすることができました。ソリの能力でいうとノルウェー製のもののほうが優れているかもしれませんが、買ってきたものよりも自分で手を入れたもののほうが分かる部分が多い。そのほうが現場での扱いもいいし、愛着も湧きます。ソリは命を運ぶ大切な相棒です。

 

――冒険の中で一番思い出に残っている風景は?

中間地点にティール山脈があって、そこで人に会いました。イギリスの著名な冒険家ロバート・スワンさんという方なのですが、まさかこんなところで会えるなんて思ってもみなかったので、「え!?」とものすごい驚き、興奮しました。

 

――「南極お悩み相談室」を始めた意図は?

歩いている間は暇なので考えるネタがほしくて・・・(笑)それで始めました。

 

――食べたものは?

1日1kg、5000kcalがベース。朝はオートミール+ミルクパウダーを入れてたんぱく質をとる。昼はナッツやビスケット、特製のチョコレートバー。夜はアルファ米にチーズとバター、肉類を入れて食べていました。
排泄物は南極点に近い決められたエリア内だと持ち帰りが必要です。ゴミはスタートからゴールまで全て持ち帰ります。

 

――今回の旅を通して子供たちに教えることは変わったか?
 子供たちとの旅(100マイルアドベンチャー)では何も教えることはないんです。北極の話は何もしません。子供たちとの冒険は場を提供しているだけで、私の何かを教える場にはしたくない。「子供たちが感じる場」にしたいと思っている。そこから生まれてくるものは本当に面白いんです。

 

――極地への冒険は自分の人生の中でどういうテーマですか?

一言でいうと「手段」。目的や結果ではなく、プロセスが何よりも大切です。冒険では「主体性」「自分で考える」「リスクをどう扱うか?」が問われます。マニュアルがあればあるほど面白くないんです、物事って。やっていることには個人的な意味しかないんですが、日本に戻ってきて社会に戻って誰かに伝えることで社会性が生まれているんだと思います。

 

――応援してもらった方へ一言

スポンサーさん、個人の方、たくさんの方にご支援いただきました。歩いているときって、応援してもらった言葉ってすごく力になります。本当に嬉しいんです。感謝しています。

LINEで送る