【日本の地形の特徴】長く連なる「山脈」について
COLUMN | 2020.05.22
日本の国土は山が多く平地が少ないという特徴があり、約3分の2は山地で形成されていると言われています。
山は時折、山脈や山地といった名称で呼ばれている場合がありますが、意外とその意味についてご存知ない方も多いのではないでしょうか。
今回は「山脈」という言葉に焦点をあて、その意味や山地や高地といった言葉との意味の違い、日本の代表的な山脈について詳しくご紹介していきます。
1 そもそも山脈とは?
1-1 日本の地形について
日本の地形は南北に約3.000kmある島国。その国土の多くが森林に囲まれている「山が多く平地が少ない国」と言われているんです。
日本における山地の面積は約23万㎢。その広さは全体の約60%にも及びます。
他国と比較した際、山脈が背骨のように列島を中心に連なっているという日本特有の特徴があります。
例えば、日本で車を運転している時や新幹線に乗った時、たくさんのトンネル通りますよね。これは日本海側と太平洋側が分断されているように、列島の中央に山脈が位置しているためトンネルを作る必要があったという訳だったんですね。
また日本海側に雪があまり降らないのは、空気中に多くの水分を含む季節風がこの山脈にぶつかり日本海側まで届かないことがその要因とも言われています。
1-2 山脈・山地・高地の違い
そもそも「山脈」とは山が細長く連なって伸びている状態のこと。血管のように山々が連なっている場面を想像すれば、山脈をイメージしやすいのではないでしょうか。
よく山地や高地と山脈は混同されがちですが、「山地」とはいくつかの山の集合体のこと、「高地」とは山地の中でも標高が低く、なだらかな起伏を持つ山のこと。
つまり「山脈」は山の集合体ではあるものの、長く伸びるように連なっている様を特にそう呼ばれているんですね。
2 巨大な山脈「日本アルプス」について
日本にある山脈うち「日本アルプス」という山脈をご存知でしょうか?
日本アプルスとは「日本の屋根」とも呼ばれている山脈。そもそも「北アルプス」「南アルプス」「中央アルプス」という3つの山脈の総称なんです。
明治時代にイギリス人によって名付けられたとされる「日本アルプス」。それぞれの山脈には和名もあり、例えば北アルプスが飛騨山脈、中央アルプスが木曽山脈、南アルプスが赤石山脈のことをそれぞれ指しています。
3,000m級の山々には、本格的なロッククライミングができる場所や家族で楽しめるトレッキングコース、玄人での楽しめるロングトレッキングコースなど、登山ひとつとっても楽しみ方が多彩なのが魅力のひとつと言われているんです。
3 海外の代表的な山脈について
世界には有名な山脈が多数存在します。
例えば標高が最も高い山、8,000m級のエベレストを有する「ヒマラヤ山脈」。その長さは国を超え中国からネパール、ブータンやインド、パキスタンの計5つの国をまたいで連なるほど巨大な山脈なんです。
日本にある山脈で最も高い山、3,193m北岳を有する赤石山脈と比較するとその大きさは一目瞭然です。
世界で最も長い山脈は南アメリカにある「アンデス山脈」。その長さはコロンビアやベネズエラなど7つの国に渡って連なり、約7,500kmにも及びます。
日本にある奥羽山脈や中国山脈でもおおよそ500km。世界の山脈と日本の山脈を比較するとその大きさはとても大きく、長く連なっていることが分かっていただけるのではないでしょうか。
まとめ
本日は山脈についてご紹介してきました。
日本はその国土の約60%は森林に囲まれている島国。そして本土の中心に背骨のように「山脈」があるのは日本特有の特徴なんです。
山脈とは山が山が細長く連なって伸びている状態。日本アルプスや奥羽山脈、中国山脈など20の山脈や山地が日本には存在するんです。
山とひとことで言っても、山脈や山地、高地など微妙な違いでその表現方法はさまざま。本記事を参考に改めてその意味を整理してみてはいかがでしょうか。