ダイヤモンドダスト(細氷)とは?メカニズムや発生条件について

COLUMN | 2020.02.07

 

北極や南極をはじめとした極地や寒冷地方の厳冬期。

凍てつく空気と一面の雪景色。そこには一定の気象条件が揃った時だけに観測される、「ダイヤモンドダスト」と呼ばれる自然現象が存在します。

早朝の陽光に照らされてキラキラと光るダイヤモンドダストは、その息を呑むような美しさから「天使の囁き」と呼ばれることも。

今回は、寒冷地に見られる世にも美しいダイヤモンドダストについて、発生のメカニズムを中心に詳しく解説していきます。

1 ダイヤモンドダスト(細氷)とは?

ダイヤモンドダストとは?

ダイヤモンドダストとは、寒冷地法の厳冬期にのみ観測される現象のこと。

空気中の水蒸気が結晶化しキラキラと輝く様子が、まるでダイヤモンドのように見えることからダイヤモンドダストと呼ばれるようになりました。

ちなみに日本語では「細氷(さいひょう)」とも呼ばれることもあります。

近年は人工的に発生させることも可能であるものの、自然のダイヤモンドダストの発生確率は低く、条件が完璧に揃っても観測できない日もあるほど。

2 ダイヤモンドダストの発生する条件

ダイヤモンドダストの発生する条件

ダイヤモンドダストを観測するためには、複数の条件を満たす必要があります。ただし、例え以下の条件を満たしていたとしても必ず発生するとは限りません。

2-1 氷点下10度以下、快晴の明け方であること

まず1つ目の条件として、気温が氷点下10度を下回ることが挙げられます。そして天気も快晴、無風、なおかつ明け方が望ましいとされています。

早朝は放射冷却現象によって気温が急激に下がるため、寒冷地であれば氷点下10度を下回ることは決して珍しくはありません。

重要なのは天気。諸条件が揃ったとしても陽光が差し込まなければ、大気中に漂う氷の結晶を肉眼で確認することは叶わないからです。

ただし、この条件だけではまだダイヤモンドダストは発生しません。

2-2 視程良好、適度な湿度もあること

上述した条件に加え、良好な視程と適度な湿度も重要な要素になってきます。

具体的には1km以上先もはっきりと見渡せるだけの視程がベスト。加えて、適度な「湿度」もダイヤモンドダストの発生に欠かすことはできません。

そもそもダイヤモンドダストは大気中の水分が冷気によって結晶化することによって発生する現象の1つ。大気中の水分が少なければ、結晶化する水分の量も少なくなることを意味します。

これらの諸条件を満たしたら、あとは運次第。タイミングが良ければ、ダイヤモンドダストを観測できるかもしれません。

3 ダイヤモンドダストと氷霧の違い

ダイヤモンドダストと氷霧の違い

ダイヤモンドダストとよく混同されがちなのが「氷霧(ひょうむ)」。

ダイヤモンドダスト同様、空気中の水分が冷気によって結晶化することで現れる非常に珍しい自然現象の1つです。

メカニズムもダイヤモンドダストと似ていますが、決定的な違いはダイヤモンドダストは「雪」、氷霧は「霧」に分類されるということ。

「霧」である以上、視程も1km未満と悪くなる上に、結晶自体のサイズもダイヤモンドダストより微細、さらに発生条件も-30度以下の環境に限られる点など違いも沢山あります。

いずれにせよ、非常に珍しい気象現象であることに変わりはありません。

4 ダイヤモンドダストは何処で見れるのか?

ダイヤモンドダストは何処で見れるのか?

ダイヤモンドダストを観測するためには、前述した条件を満たす必要があります。

まずは、真冬に気温-10度を下回る極寒地であることが大前提。

海外であれば、ロシアの極域やフィンランドを始めとした北極圏の国の一部の地域で観測可能です。

ただし、極寒地であっても気象条件を充足しなければ観測することはできません。ダイヤモンドダストを肉眼で確認するためには、「運」の要素も必要になります。

日本国内でもダイヤモンドダストは観測可能

今回は、寒冷地で見られる神秘的な自然現象の1つ「ダイヤモンドダスト」について詳しくご紹介しました。

このダイヤモンドダスト、実は日本国内でも観測されています。

ダイヤモンドダストが観測されるのは、主に厳冬期の北海道。名寄や十勝を始めとした内陸部で比較的多く観測されているようです。

発生する時期は、寒さの非常に厳しくなる1月〜2月の間。もちろん、観測するためには前述した気象条件を満たしている必要があります。

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