「ゼロ磁場」で知られる分杭峠、その魅力

長野県伊那市と下伊那郡大鹿村の境にある「分杭峠」。

標高1424mに位置し、古くから利用された秋葉街道の峠のひとつとして知られています。日本最大の断層「中央構造線」の上にあるこの場所の一角には世界指折りの氣場である「ゼロ磁場」が発見され、注目を集めています。

パワースポットとして注目されている分杭峠は一体どのような場所なのでしょうか？

1 パワースポットとして認識されるようになった分杭峠

豊かな自然に囲まれた美しい景観を誇る分杭峠が注目されるきっかけとなったのは、およそ27年ほど前のこと。気功の本場・中国出身の張志祥氏が分杭峠を多くの「気」が発生する「ゼロ磁場」だと認定したことでした。

中国では張志祥氏が発見したゼロ磁場である「蓮花山」をエネルギーが発生する特別な場所だと政府が認定しているのだとか。

その蓮花山と同等のエネルギーを発生させる場所がこの分杭峠だと張志祥氏が明言したことで、パワースポットとして注目されるようになりました。

その名称は高遠藩が他領との境界に杭を建て目印としたことに由来するといわれ、峠には「従是北高遠領」の石碑があります。中央構造線の断層谷を利用した街道であるため地質的に脆いことも特徴。峠付近の道路は舗装・整備されているものの頻繁に崩落を繰り返しており、峠区間が丸ごと通行止になることも少なくありません。

2 「ゼロ磁場」とは何か

分杭峠には氣場により「ゼロ磁場」と呼ばれる特殊な現象が発生する場所が存在します。

「ゼロ磁場」とは大地の力が押し合い、特殊なエネルギーを発生させている場所のこと。分杭峠は日本で最も大きな「中央構造線」という断層の真上に位置しており、断層同士が大きな力で押し合っている場所でもあります。ゼロ磁場は磁力のS極とN極がぶつかり合って磁場がゼロになっており、逆に大きなエネルギーを生み出している状態を指します。

この地を訪れた数々の人が、デトックスなどあらゆる効果を感じているといわれています。

また、中央構造線の上にはほかにも「伊勢神宮」「鹿島神宮」「高野山」「石鎚山」「阿蘇山」などのパワースポットが集まっています。

3 氣浴が身体にもたらす変化の例

私たちは通常様々なエネルギーと共に生活しており、それらは体調や精神面において大変大きな影響を与えています。

分杭峠では地球の磁力の影響を受けるためか、体調や精神面に何かしらの変化が現れるケースも珍しくありません。例えば鼻水が止まらなくなったり、悩んでいた痛みが和らいだり、頭痛を起こしてしまったり、人によって様々な現象が発生するようです。

ゼロ磁場を感じなくても冷んやりとした空気の中で、鳥のさえずりや木々のざわめきを聴くだけでもリフレッシュできるかもしれません。

4 分杭峠へのアクセスはシャトルバスを利用して

分杭峠は決してアクセスの良い場所ではありません。しかし自家用車で分杭峠へ入って行くことはできません。152号線を通過して行くことは可能ですが、駐車スペースがないので注意しましょう。道幅の狭い場所になるため一時的な駐車も禁止されています。

分杭峠へは麓の粟沢駐車場に車を停め、そこからはシャトルバスを利用するようにしましょう。ウォーキングやトレッキングを楽しみたい場合は、粟沢駐車場から約5.5kmの道のりを進むことになります。

シャトルバスの運行期間は、例年4月初旬～11月末までの間。粟沢駐車場から8：00～14：30の間、30分～1時間間隔で出発します。往復1,000円（12歳以下500円）で、駐車場（約100台）は無料で利用できます。詳細は「伊那市観光協会公式サイト」よりご確認ください。

また、シャトルバスは冬の間は運行していないため徒歩が基本。なかなか長い道のりになりますが、美しい風景を見ながらのトレッキング旅もまた素敵です。

5 分杭峠で起こる不思議な現象

この分杭峠、実は不思議なことが起こる場所だとも言われています。

コンパスは一方向に定まらず、くるくると回ってしまいます。さらに人によっては気場を訪れると指の先がピリピリとする感じを覚えたりすることも。

そして訪れた際に、ぜひ試してほしいのが写真撮影です。分杭峠を写真で撮影すると白いモヤがかかったような写真が撮影できることもあるとのこと。

人によって感じられ方は様々ですが、特別な場所だなということはなんとなく肌で感じられるはず。

不思議な力が感じられる分杭峠でゆっくりとした時間を

今回は不思議なパワースポット「分杭峠」をご紹介しました。不思議な現象が観測されている場所ではありますが、その理由は決して目に見えるものではありません。信じるか信じないかは人それぞれ。ですが、とてもリラックスできる場所であることは間違いありません。

自然に包まれてのんびりしたい方も、ゼロ磁場の存在を自分自身で確かめてみたいかたも、ぜひ分杭峠を訪れてみてください。