富士山周辺のパワースポットにフォーカス
COLUMN | 2023.07.04
富士山自体が大地のエネルギーに満ちたパワースポットでありながら、富士山周辺もパワースポットの宝庫です。
古来より神々宿る神聖な山、信仰の対象として人々から敬われてきた富士山は、ユネスコ世界遺産委員会によって「富士山 – 信仰の対象と芸術の源泉」として2013年に世界文化遺産に登録されました。富士山の世界文化遺産としての価値を構成する「構成資産」である富士五湖や神社など、富士山エリアにはみどことがたくさん。
そんな世界屈指のパワースポット富士山周辺のおすすめパワースポットをご紹介していきましょう。
1 富士五湖
河口湖をはじめ、山中湖・西湖・精進湖・本栖湖など、すべて富士山の構成資産です。
「構成資産」とは、富士山が「信仰の対象」「芸術の源泉」となった価値を具体的に証明できる文化資産のことを指します。古くから富士山と関わりを持つ周囲の神社や登山道、風穴、溶岩樹型、湖沼などが構成資産に含まれます。
富士山を題材とした芸術作品の中には湖に映った逆さ富士を描いているものも多く、また信仰の観点でも、富士講が水行を行う「内八海巡り」の巡礼地になっていることでも知られています。
富士五湖は信仰・芸術双方の観点から富士山の文化的価値を証明する湖なんです。
精進湖の子抱き富士や、1000円札にも描かれている本栖湖からの富士山など、魅力的なフォトスポットがたくさん。また、冬の山中湖はダイヤモンド富士の撮影スポットとして有名です。
落ちる太陽が山頂とぴったり重なる幻想的な光景は、一生に一度は見たい絶景。
また、富士五湖周辺には母の白滝、父の白滝、富士宮白糸の滝、鐘山の滝、富士吉田 白糸の滝などなどの滝があることもポイント。マイナスイオンたっぷりの滝に癒されるのもおすすめです。
2 忍野八海
忍野八海は富士山の伏流水が湧き出した8つの湧水池の総称。池の一つひとつが富士山の構成資産となっています。
「八海」は富士講(富士山信仰)における「八海巡り(富士山を取り巻く8つの湖を巡礼すること)」から名付けられました。
8という数字から、天台宗や日蓮宗の主な教典である「法華経(ほけきょう)」に登場する八大龍王を各湧水池に神様として祭っており、信仰の場としての役割も果たしています。
八大龍王は竜族における8つの王であり、天龍八部衆(てんりゅうはちぶしゅう)という仏法を守る8つの神様です。
八大龍王のご利益としては、
- 商売繁盛
- 出世
- 勝運
- 恋愛成就
- 富貴栄達
- 除災招福
- 五穀豊穣
- 事業繁栄
- 芸能守護など
と言われています。忍野八海では8つの湧水池に1つずつの神様が祭られており、8つの湧水池を廻る事ではじめて八大龍王を参拝することになります。
富士五湖同様、忍野八海は古くから富士山信仰の巡礼地となっており、修験者たちは富士山登拝の前にこの池の水で体を清めたと言われています。
かつて禊の地であったことからパワースポットとして有名な観光地として有名に。そのため、周辺には食事処やお土産屋も充実。
時間ほどで8つの池すべてを巡ることができます。
3 北口本宮冨士浅間神社
富士山信仰は、富士山を拝しながら登山する「登拝」という信仰方法が生まれる以前、遠くから富士山を仰ぎ拝む「遥拝」というかたちがとられていました。
東方遠征の際にこの地を訪れた日本武尊(ヤマトタケルノミコト)が「北方に美しく広がる裾野をもつ富士は、この地より拝すべし」と仰せになり、祠を建てて祀ったのが始まりとされています。
そんな北口本宮冨士浅間神社の主祭神は、富士山の女神・木花開耶姫命(コノハナサクヤヒメノミコト)です。
木花開耶姫命は、華やかに咲き誇り儚く散っていく「桜」の美しさを象徴する女神で、日本神話の中で最も美しいと誉れ高い神様です。
そんな木花開耶姫命には猛火の中で3柱の皇子をご安産なされたという故事もあり、安産や縁結びにご利益をもたらしてくれるということで大変有名です。「ムスビ」の御力に通じ、「モノを生み出す神」でもある木花開耶姫命は、その他にも起業や事業繫栄、芸術などにご利益をもたらしてくれます。
北口本宮冨士浅間神社は構成資産の一つである吉田口登山道の起点となっているため、アクセスも良好。
荘厳な雰囲気で、参拝すれば当時の修験者の思いを肌で感じることができるはず。
4 冨士御室浅間神社
冨士御室浅間神社は、かつて富士山中にある最古の神社として吉田口登山道二合目に9世紀ごろ建立されたと言われています。本殿は移設され、現在は河口湖南岸に建っていますが、長きにわたり修験者や登拝者の拠点となってきた神社です。
拝殿の左右には、「冨士太郎杉」と「冨士夫婦桧」が。パワースポットとして有名な樹齢約1000年のご神木で、その雄大さに圧倒されること間違いなしです。
また、知る人ぞ知る穴場のパワースポット「大塚丘(おおつかやま)」も。神社の裏手にある富士登山道吉田口を出て約200メートルほど登った場所には、北口本宮冨士浅間神社の元宮と言える大塚丘があります。
大塚丘にはもともと木花開耶姫命と日本武尊が祀られていました。富士山の噴火後に現在の社殿が建立されて以来、木花開耶姫命は現在の社殿に祀られていますが、日本武尊はそのまま大塚丘に祀られています。
古代日本最大の英雄である日本武尊が祀られている大塚丘は知る人ぞ知る穴場のパワースポットで、悪運や心の悩みが浄化されると言われています。
冨士御室浅間神社は神秘的な雰囲気を楽しむことができます。春は桜が、秋には紅葉が参拝者を楽しませてくれます。
河口湖の湖畔沿いにあるので、一周ドライブなどの際にぜひ立ち寄ってみてください。
5 河口浅間神社
続いてご紹介するのは、河口浅間神社(かわぐちあさまじんじゃ)です。
河口浅間神社は、富士山の噴火の怒りを鎮めるために木花咲耶姫命(コノハナサクヤヒメノミコト)を祀って建てられたのが起源。河口浅間神社のご祭神は木花咲耶姫命であることから、安産や縁結び、子孫繁栄にご利益があると言われています。
また、境内には山梨県の天然記念物に指定されている樹齢1200年以上のご神木「七本杉」が。そのなかでも特に5本目と6本目にあたる「父母(ふたはしら)」という二本杉は、縁結び・恋愛成就の杉として有名です。
参拝を終えた後は、「天空の鳥居」で富士山を遥拝し、「母の白滝」のマイナスイオンで癒されるのもおすすめ。
「天空の鳥居」は、富士山をご神体として遥拝をする場所で、富士山のパワーを直に感じることのできる最強のパワースポットとして知られています。雄大な富士山の姿と鳥居の組み合わせはまさに圧巻。一度は必ず訪れたい場所です。
天空の鳥居のある付近から少し登ると、「母の白滝」が見えてきます。母の白滝のすぐそばには、奥宮である母の白滝神社が鎮座しています。木花咲耶姫命の義理の母である栲幡千々姫命(タクハタチヂヒメノミコト)が祀られているために、「母の」と言われているんだとか。
富士山エリアで自然のパワーを感じて
日本各地にはパワースポットと呼ばれ、人を寄せる場所が数々あります。日本のシンボル的存在でもある富士山はまさに日本屈指のパワースポット。
神社仏閣など文化遺産が建造されて目に見える形で示されている場所もありますが、自然が創造した洞窟や滝、池、山といった場所もあります。自然が作り出した聖地はもちろん、歴史ある人物仏閣からは普段感じられない雄大な空気感や力を感じられるはず。
富士山麓のパワースポットで日々の疲れを忘れてみるのもいいかもしれません。