極地はどこの国のものか知ってる?北極・南極の領有について徹底解説!

2019.10.08 | COLUMN

 

北極や南極がどこの国に属しているのか疑問に思ったことはありませんか?

南極には各国の観測基地があったり南極点付近には国旗が掲げられているなど、なんとなく1つの国が所有している領土という感じがしませんよね。

また北極は1つの大陸ではないため、そもそも領土として区分できないイメージを持っているかもしれません。

今回は北極・南極の領有について、関係している国やどのようなルールが存在するのか詳しくご紹介していきます。

1 北極はどこの国のもの?

北極はどこの国のもの?

1-1 北極に領土をもつ”北極圏国”

そもそも”北極”は南極大陸のように1つの大陸を表す言葉ではありません

北極点周辺の海が巨大な氷で覆われているためか、一見大きな大陸と勘違いされやすいかもしれませんね。

北極とは北緯66度33分より北に位置する範囲。いわゆる”北極圏”とその周辺の北極海のことを指してそう呼ばれるのが正確。

北極圏には北アメリカ大陸、ユーラーシア大陸、グリーンランドなどの大きな島国の一部が含まれており、国でいうとアメリカ、カナダ、ロシア、デンマーク (グリーンランド )、アイスランド、ノルウェー、スウェーデン、フィンランドの計8ヶ国

これらの国は”北極圏国”とも呼ばれ、現在は先住民族を含め約400万人が北極圏内に暮らしていると言われています。

1-2 北極海の領海の範囲

結論から言うと北極海はどこの国にも属さない”公海”という位置づけがなされています。

ただし現実は、北極までの航路や地下に眠る資源をめぐって沿岸諸国が権利を主張しあっている状態なんだとか。

前述した通り、北極とは北極点を中心とした海域がそのほとんどを占めています。北極圏国の12海里まではそれぞれの国の領海として認められてはいますが、その他の範囲は法によって区分するのは難しい領域と言われています。

2 南極はどこの国のもの?

南極はどこの国のもの?

2-1 南極大陸に関わる国々

南極大陸はどこの国にも属す事のない領土

1959年に制定された南極条約により自国の領土であると主張すること、軍事利用することが禁止されています。

南極点付近に立つ”セレモニアルポール”付近には12ヶ国の国旗が掲げられていますが、これは最初に南極条約に署名した12ヶ国の国旗。現在では53ヶ国がこの条約に参加しているんだとか。

南極には観測や研究を目的とした20ヶ国それぞれが運営する越冬基地が約41箇所に点在しています。

日本の越冬基地である”昭和基地”はその名前を聞いたことがあると言う人が多いかもしれませんね。

昭和基地は南極大陸の東経40度という他の国とは異なった位置にあるため、世界的にもとても重要な役割を担っている基地と言われています。

2-2 南極海の領海の範囲

南極海とは南極大陸を囲む南緯60度より南、世界5大洋のひとつに名を連ねている広大な範囲の海域のこと。

大陸と同様、南極条約により国による領海であると主張することが禁止されています

北極海より範囲は広大ではありますが、その水温の低さから南極海に棲む海洋生物の種類自体はあまり多くないと言われているそうです。

3 北極・南極をめぐる領有権問題とは?

北極・南極をめぐる領有権問題とは?

ここまで極地はどこの国にも属さない、または国として区分することが難しいと紹介してきました。

ただ、過去の経緯などを踏まえて現在も極地を自国の領土・領海と主張する国々がいくつかあるんだとか。

例えば、ロシアは自国の沿岸から北極圏に至る200海里までの海底を自国の領土であると主張しています

なぜ海底なのかと言うと、前述した通り北極海の海底に眠る資源の所有権を主張するため。

現在その判断は国際連合の専門委員会に委ねられているそうです。

南極大陸では、1908年に過去の探検活動を根拠としてイギリスが南極大陸の領有を主張しました。

それを皮切りに大陸に近いオーストラリアやニュージーランド、アルゼンチンやチリといった南米の国、フランスやノルウェーといったヨーロッパ諸国も、それぞれ大陸とそこに付随する海域の領有を主張してきたんだとか。

こちらも前述した通り、南極条約により他国にはその主張は認められてはいませんので現在は凍結状態になってはいますが、国の主張が取り下げられたり放棄されたわけではないそうです。

北極・南極の平和的利用の必要性

今回は北極・南極が”どのような国によって所有されているのか”という視点から、現行の条約・ルールや各国の主張などを紹介しました。

南極大陸は国際条約によって領有を主張する自体が禁止され、北極はそもそも大陸ではないため国としての区分自体が難しい地域。

地下に眠る資源などを求めて各国領有を巡って対立しているような事実がある一方、南極越冬基地のように国を超えて協力体制のもと研究や観測が行われていることもあります。

まずは北極・南極といった極地では、争うことなく平和的に各国が”極地”呼ばれる領域を利用していくことが大切ではないでしょうか。

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