東海地方における人気の登山スポット
COLUMN | 2023.09.05
当記事は、東海地方にフォーカスし登山スポットを紹介。初心者から中上級者まで楽しめる登山の魅力を地域別にお伝えします。
国内には多くの登山スポットが点在しており、その魅力はさまざま。
「愛知県」「静岡県」「岐阜県」「三重県」で構成される東海地方にも、有名登山スポットが多く存在します。
今回は東海地方にスポットを当て、地域別に登山スポットを紹介します。
1 愛知県の登山スポット
1-1 鳳来寺山(ほうらいじさん)
愛知県に鎮座する、鳳来寺山は標高695mの山です。
百名山の一つで山の中腹には鳳来寺があるなど、貴重な史跡や寺院が残る霊山。
麓から1425段の石段があり、その途中には樹齢800年の傘杉があります。この高さは60mを誇り、現存するものとしても日本一です。
鳳来寺山全体が天然記念物に指定されており、「声の仏法僧」とも呼ばれる愛知県の県鳥でもあるコノハズクが棲息していることでも有名。
また秋には紅葉の名所としても人気のスポット。
そんな鳳来寺山には、1425段の石段を歩く登山道が用意されています。標高はさほど高くはないですが、歴史や自然に触れられる見どころが多いことが魅力の山です。
1-2 猿投山(さなげやま)
猿投山は標高629mの山で、古くから霊山として崇められてきました。
現在でも歴史的な遺物や巨石が残るスポット。麓には猿投神社があり、春には桃の花、秋になると紅葉を見に多くの観光客で賑わいます。
標高はそれほど高くはありませんが、山頂からの眺望は抜群で初心者でも楽しめる登山スポットです。
1-3 茶臼山(ちゃうすやま)
愛知県と長野県に跨る茶臼山。標高1416mの山で、愛知県最高峰の山です。
多くの自然に触れることができ、豊富なイベントなども開催しているのでファミリーでも楽しめるスポット。
茶臼山には標高1358mの萩太郎山が隣接しており、頂上付近に広がる花畑や芝桜の丘は季節によって表情が変化します。
2 静岡県の登山スポット
2-1 富士山(ふじさん)
静岡県と山梨県に跨る日本一の高さを誇る富士山。標高は3776mで、海外の観光客からも高い人気を誇る名峰です。
日本三霊山の一つでもあり、麓には富士山をご神体とする富士山本宮浅間大社が建っています。
山頂からの眺望は言うまでもなく絶景が広がります。
主な登山ルートは4つ。その中でも初心者向けなのが吉田ルートです。
登山者であれば一度は登ってみたい山の一つですが、簡単には登れる山ではありません。
弾丸登山や日帰りの軽装登山は非常に危険です。登山を検討する際は慎重な登山計画を立てましょう。
2-2 天城山(あまぎやま)
日本百名山にも数えられる天城山。
標高は1406mで伊豆半島に位置する山々の総称です。天城山を形成するのは、最高峰の万三郎岳や1299mの万次郎岳。または1197mの遠笠山などがあります。
花の百名山にも選定されており、多くの花々を楽しめるのが魅力。
特に初夏に開花するシャクナゲが有名で、シーズンになるとピンクと白に彩られた美しい自然を楽しむことができます。
その他にもマメザクラやトウゴクミツバツツジ、ドウダンツツジなどが生育しています。
2-3 越前岳(えちぜんだけ)
標高1504mの越前岳は、静岡の百三にも選定される山です。
富士山の南側に位置しているため、山頂や登山道からも望むことができます。四季折々で表情が変化し、春や夏には高山植物、秋にはススキが見られ、冬には樹氷や富士山の雪化粧を楽しめます。
登山道は複数用意されており、整備されているコースもあるので初心者でも安心です。
山頂からは富士山や駿河湾などを眺望できます。
3 岐阜県の登山スポット
3-1 伊吹山(いぶきやま)
岐阜県と滋賀県に跨る伊吹山の標高は1377m。
新緑や紅葉など四季折々の大自然が魅力。
春にはニリンソウやグンナイフウロが咲き誇り、夏になるとシモツケソウやルリトラノオを楽しめます。秋になると紅葉が人気で、多くの観光客で賑わいます。また9月の初旬頃に咲き誇る、サラシナショウマも伊吹山の美しい風景の一つ。
伊吹山は日本海型気候と太平洋型気候との境にあたり、冬では日本海から冷たい季節風が吹き抜けます。それにより冬の季節では美しい樹氷が見られることも少なくありません。
山頂に続く登山道は整備されているので、初心者でも安心です。山頂からは360度遮るもののない雄大なパノラマ風景が眼下に広がります。
3-2 乗鞍岳(のりくらだけ)
岐阜県と長野県に跨る乗鞍岳。
標高3026mの剣ケ峰を主峰とする23の山々と7つの湖、8の平原からなり、壮大な山岳風景を形成しています。
日本百名山にも数えられ、古くから信仰の対象とされてきました。頂上には乗鞍神宮の奥宮が建てられています。
国立公園の特別保護地域に指定されている乗鞍岳には、特別天然記念物のライチョウをはじめ、高山植物など貴重な動植物の宝庫でもあります。
入山する際は、自然を守るためにもルールやマナーを心掛けましょう。
初心者でも楽しめる登山道も用意されているので安心です。
3-3 大日ヶ岳(だいにちがたけ)
大日ヶ岳は標高1709mの山で、日本二百名山の一つ。
奈良時代に泰澄上人の手によって開山されたと言われており、大日如来を頂上に祀ったことからその名が付けられました。
ニッコウキスゲやコバイケイソウなど、高山植物を楽しむことができます。
比較的標高が高い山ですが、初心者でも楽しめるコースが用意されています。場所によっては足場の悪い急登などがありますので注意が必要です。
山頂からは白山主峰や別山、遠くには槍ヶ岳や乗鞍岳、御嶽山などの山々を望むことができます。
4 三重県の登山スポット
4-1 入道ヶ岳(にゅうどうがだけ)
入道ヶ岳は、別名「鈴鹿セブンマウンテン」とも呼ばれる鈴鹿山脈の代表的な山の一つ。
三重県と滋賀県に跨る、入道ヶ岳の標高は906mです。
山頂には大きな白い鳥居があることで知られており、山麓に猿田彦大神を祀る総本山の伊勢国一之宮「椿大神社」の御神体として崇められています。
道中には、三重県の天然記念物に指定されているイヌツゲやアセビが有名。アセビの満開時期には、多くの登山客が訪れるスポットです。
山頂からの眺めは御在所岳 や 鎌ヶ岳などの鈴鹿の山並み、眼下には伊勢湾など平野部の街並みを望むことができます。
4-2 御在所岳(ございしょだけ)
御在所岳は前述した入道ヶ岳と同様に鈴鹿山脈を構成する山の一つ。
標高は1,212mで、花崗岩の浸食によって現れた奇岩や巨岩を楽しめるスポット。春はツツジが咲き誇り、秋は紅葉鑑賞、冬はスキー場など四季折々の景色を楽しむことができます。
山頂からは御嶽山や中央アルプスが見渡すことができます。
4-3 竜ヶ岳(りゅうがだけ)
竜ヶ岳は鈴鹿山脈の一つで、標高は1,099m。山頂一帯には熊笹の平原が広がっています。
春には白い咲を咲かせるシロヤシオの木が、まるで草原に放牧された羊のように見えることで有名です。秋頃には紅葉したシロヤシオが赤い羊のように姿を変え出迎えてくれます。
いくつかの登山ルートが用意されており、初心者から上級者まで楽しめる登山スポットです。
一度は訪れたい東海地方の登山スポット
東海地方に点在する人気の登山スポットを紹介しました。
日本一の標高を誇る富士山や、天然記念物に指定されているスポット、そこでしか味わえない自然美など、その魅力は訪れてみないと体験することはできません。
当記事を参考に、東海地方への登山を計画してみてはいかがでしょう。